「無垢材」とは何か??
今回のブログは「無垢材」について解説していきます!
1.無垢材とは?
無垢材という言葉は、家具材(テーブルや椅子など)や住宅の床材(フローリング材)や内装材、構造材でよく耳にします。
一般的に無垢材とは、天然無垢の木材という意味で使用されており木材をそのまま使用した資材を指します。無垢の木材は、山から伐採されたのち乾燥や加工という工程を経てテーブルや椅子などの家具材や住宅の内装や構造材として古くから私たちの最も身近な資材として使用されています。
●[無垢材とは?]
天然木から取り出した木を1枚の板へ加工した素材、天然無垢の木材の略称で木材をそのまま使用した資材を指す
無垢材の特徴
無垢材には木材特有の様々な特徴があります。無垢材の代表的な特徴としては以下のものがあります。
- ・無垢材は、木材を伐採、製材、乾燥、加工したのちに製品として利用されている。
- ・無垢材には、空気中の湿度を吸収したり放出する天然の調質機能がある。
- ・無垢材は、温度や湿度の変化に伴い膨張や収縮する
- ・無垢材の寸法が変化する度合いは、木の種類や塗装方法によって変わる。
- ・無垢材は、鉄やコンクリートに比べ熱の伝導率が極めて低い。
- ・無垢材の硬さや木目は、樹種や産地、芯材や辺材の部材によっても大きく異なる。
2.無垢材のデメリット(短所)やメリット(長所)とは
無垢材は、自然界に存在する木材を切り出して様々な形で私たちの身近に存在しています。無垢の木材には、木材ならではの様々な特徴や木材製品を使用するにあたってのメリット、デメリットがあります。無垢材の特徴を理解して上手に付き合えば長く美しく無垢材を使用することができます。
無垢材の3つのデメリットや短所
無垢材は湿度や温度の変化で膨張や収縮する
無垢材は空気中の湿度の影響によって膨張したり収縮する性質があります。床材としても人気の無垢フローリング材などでも施工後に隙間が開くなどの現象が出るのはこのためです。無垢材は湿度が高いと空気中の湿気を吸収して膨張し、湿度が低いと水分を放出し収縮する特徴があります。
●無垢材はばらつきがある
無垢材は、同じ樹種でも木目や色などにばらつきがあり特に芯材(赤身)と辺材(白太)の差異は大きく異なります。天然素材ならではの特徴ですが、色味が濃い箇所や薄い箇所、硬い物や柔らかい物まで若干のばらつきがあります。
加えて無垢材には、天然の木材特有の節や外皮を巻き込んだ入り皮など天然木ならではの特徴があることもばらつきの要因と言えます。
●無垢材は手入れが必要
無垢材には、木そのものが持つ油分があります。革製品などと同様に表面の油分がなくなれば艶がなくなり傷や汚れも目立ちます。メンテナンスの手間を省くためにウレタン樹脂などの塗装を施すこともありますが、無垢材本来の艶感を大切にしたい場合は自然塗装などのワックスで手入れする必要があります。無垢材を美しく長持ちさせるためには多少の手間が必要です。
無垢材の3つのメリットや長所
無垢材は人と生活にやさしい
無垢材には、私たちの生活を守ってくれる優しさがあります。
無垢材は鉄や石に比べ熱伝導率が大変低く、外部の熱さや寒さから生活空間を守ってくれます。また傷がつきやすいという反面で、肌に触れる質感に優れています。
床材としては踏み心地に優れ体への負担を軽減してくれます。住生活の空間においては無垢材の香りや目にやさしい光を和らげる効果などもあります。それらは目に見えない人間の五感が感じ、優しさとして生活してみて初めて実感する様々な長所を持っています
●無垢材には優れた意匠性がある
無垢材には様々な樹種が存在し、豊かな杢目の表情や天然素材ならではの色味のコントラストがあります。
3.無垢材の種類
一言で無垢材といっても私たち人間にも国や人種があるように無垢材にもさまざまな種類が存在します。ここでは無垢材の大まかな種類から家具材や床材で人気の樹種を含めた紹介していきます。気になる無垢材があればぜひ参考にしてください。
●広葉樹と針葉樹の違い
無垢材は、大きな分類として針葉樹と広葉樹の2種類に分かれています。
●針葉樹とは
針葉樹は、葉が尖っており成木までの期間が短いので建築資材などに利用されています。代表的な樹種としては日本で最も多く植林されている杉や桧、欧州や北米では松(パイン材)などが有名です。
●広葉樹とは
広葉樹は、葉が大きく広く茂る樹木の総称です。主に家具材やフローリング材、楽器など用途が広く利用されています。針葉樹と比較して樹種の品目も多く比較的に硬い傾向にあります。代表的な樹種としてはオーク(ナラ)材やカバ(バーチ)や栗(チェストナット)、胡桃(ウォールナット)や楓(メープル)などがあります。樹種の品目が多いだけに価格帯も様々です。
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