珪藻土とは??『3』
今回も前回の続き「珪藻土」について書いていきます!
・珪藻土と粘土の違い
珪藻土の塗り壁も粘土系の塗り壁も自然素材です。
しかし、自然素材100%の素材であるかどうかは、製品によって違いがあります。珪藻土は、珪藻という藻(も)の化石です。殻の部分が多孔質という構造になっていて、殻の中の総面積を足すと、1gの珪藻土で、テニスコート半面分にも相当します。
・珪藻土とホルムアルデヒド対策
珪藻土は、有害なホルムアルデヒドを吸収分解する効果があるから、シックハウス対策になると言いますが、それはある意味正しく、またある意味情報が不十分とも言えます。
珪藻土がホルムアルデヒドを吸収分解するのではなく、水蒸気と一緒に珪藻土に吸収されたホルムアルデヒドが、換気と共に屋外に排出されることで、ホルムアルデヒド対策の効果が期待できるのです。単純に分解される訳ではないことと、調湿性能の高い珪藻土塗り壁ほど、ホルムアルデヒド対策としても、効果があるということです。
・珪藻土の効果とリフォーム
珪藻土の最大の効果は、高い調湿性能による室内環境の清浄化だと思います。
また、多くの珪藻土製品は、ビニールクロスの上から塗ることが出来るので、新築だけでなく、リフォーム工事にも最適です。
・珪藻土を天井に塗る難易度
珪藻土の塗り壁は、壁はもちろん、天井にも塗ることが出来ます。
ただし、しっくいと違って、耐水性がないので、外壁には塗れません。珪藻土に限らず、天井に塗り壁を塗るのは、素人さんには、ハードルが高いと思います。
1・珪藻土の用途
珪藻土を壁、天井等の内壁用の塗り壁に使うようになったのは、まだ30年ほどです。
それまでの用途としては、耐熱レンガとか、七輪といった耐火性を要求される製品を作るのに使われていました。
これも、珪藻土の穴(細孔)が断熱層(空気層)になることを利用した使い方でした。
漆器の漆塗りの際、漆に混ぜて使って、和食器を完成させるという使われ方もします。塩分が残っていると、塗り壁に使用された場合、不具合が発生します。
・焼成珪藻土は食品添加物
ビールとか醤油のろ過材として使われる珪藻土は、1,000度ほどの高温で焼かれ、不純物を飛ばします。
そうしないと食品加工には使えないからですが、焼成した珪藻土は、製品のカテゴリーとしては、食品添加物となります。
食品添加物というと、なにか化学的なものをイメージすると思いますが、天然の原料を焼成しただけの珪藻土も、添加物扱いになるのです。
・内壁に使うようになったのは30年ほど
珪藻土には、目に見えない無数の穴(細孔)が空いていて、その穴と、水蒸気との親和性が高く、人間が快適だと感じる湿度で、水蒸気が出入りしてくれることで、調湿性能を発揮するというご説明をしました。
・珪藻土建材とは
珪藻土が原料の建材には、塗り壁のほか、タイルなどがありますが、廃棄する際には、産業廃棄物扱いとなります。
ただ、DIY施工などで、バケツや道具の洗浄の際、下水道に流れることを考えると、使い残しがないよう、適量の材料を準備されることがオススメとなります。
・バスマット・コースター等珪藻土の利用
珪藻土は調湿性能のほか、吸水性能が高いので、バスマットやコースターなどとして人気が高くなりました。
・珪藻土を内壁に塗る効果
珪藻土をお部屋に塗る最大の効果は、室内が快適になることです。ただし、珪藻土塗り壁だから、どの製品も同じ効果が期待できる訳ではないので、客観的な評価基準に基づき、調湿性能が高い珪藻土塗り壁を採用されることをお勧めします。
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