軒の長さは何㎝を選ぶのがベスト?軒の必要性や役割も詳しく解説します!その3
またまた今回も前回引き続き軒についての解説をしていこうと思います!
軒は長すぎるとデメリットも?
軒が長い方が家屋の劣化を防ぎやすいですが、デメリットもあります。
ここでは、軒が長いことで起こるデメリットをいくつかご紹介していきます。
家のバランスが悪くなる
軒が長いと、屋根部分が大きく出っ張った構造になるので、でこぼこした家という印象になりやすいです。
バランス的に屋根が大きすぎる感が出てくるので、適度な長さの方が見栄えが良くなります。
一方で軒がない家は「箱型ですっきり」としており、現代的な見た目になります。軒はメリットも多いですが、「古い家」といった印象を与えることもあるでしょう。
建築面積に影響が出る
軒が1mを超えると、建築面積として含まれてしまうので、建築面積に影響が出てしまいます。
軒の長さを建築面積に含めた分、室内の面積を減らさなくてはいけない可能性もあるので注意が必要です。
風の影響を受けるリスク
軒が長いと、その分風の影響を受けやすくなります。強風のときは軒に風が多くあたることで、屋根があおられやすくなるので注意が必要です。
屋根があおられてはがれてしまうと、飛ばされるリスクもあります。軒を長くする場合は、ピンポイントで風の力が加わったときの対策をする必要があるでしょう。
建築費用がアップする
軒を長くすることで、そのぶんの木材が増え建築コストがアップします。コストを抑えて建物を建てたい場合は、軒を必要以上に長くしない方が良いでしょう。
- 軒が長すぎると見た目のバランスが悪くなる
- 軒が1mを超えると建築面積に含まれるので影響が出るかもしれない
- 軒が長いと風の影響を受けやすい
- 軒の分だけ建築コストがアップする
家に軒が付けられない場合には…
何らかの事情で家に軒がつけられない、ということもあるでしょう。
そのような場合にはどうしたら良いのでしょうか。
窓に庇を設置する
家屋に軒をつけられない場合は、窓に庇(ひさし)をつけるという方法があります。庇とは、家の窓や扉などの上に部分的に取りつけ可能な小さな屋根のことです。
庇を窓の上部に取り付けることで、部屋に雨が入り込むリスクを少なくできます。また、サッシ周りの劣化も防ぐことが可能です。
外壁をタイルにする
軒で外壁を保護できないときは、外壁を水に強いタイルにする方法があります。タイルは水分を吸収しづらい素材でできているため、外壁から雨水が浸入するのを防ぎやすくなります。
またタイルは塗装をしなくても良いので、塗装の塗り直しなどのメンテナンスが必要なく維持コストを安く抑えることが可能です。
耐用年数も長いので、長期間メンテナンスなしで外壁を維持できます。
ただし、タイルの色が薄い色味だと雨による水垢が目立ちやすく汚れが気になることも。濃い色のタイルを使用した方が、外壁の汚れが気にならないでしょう。
- 窓に庇をつけることで雨漏りのリスクを低減できる
- 外壁をタイルにすることで外壁から水が入りにくくなる
軒は住宅を守る役割を果たす
軒は木造住宅には必須の部位です。軒がないと風雨が直接外壁に当たるので、外壁が劣化しやすくなります。
軒をつけることで、家屋のダメージを少なくして家を長持ちさせることができるのです。
一方で、軒が長すぎると部屋が暗くなるなどのデメリットも出てくるので気を付けましょう。
軒は90cmほどが理想とされていますが、決まりはないので目的に合った長さの軒にするのがおすすめです。
また軒が設けられない場合は、傷みにくいタイルにする、窓の上側だけに庇をつくるなど、建物を守る対策を考えておくと建物が長持ちします。
いかがでしたか?
屋根や外壁だけでなく庇や軒天にも目をつけて時々見てあげるのが大切です!!
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