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よく耳にする軒天ってご存知ですか??

 

今回は住宅の軒天について解説していきます!!

 

 

1.そもそも軒天ってなに??

「軒天」と言われても、どこにあるのか、何のために設置されているのか答えられる人は決して多くありません。

そこでここではまず、軒天の基礎知識について確認しておきましょう。軒天とは、外壁よりも外側に突き出ている屋根(軒)の裏側の天井のこと

 

 

軒部分の天井であることから、それを略した「軒天」という言葉が定着したと言われています。

 

ちなみに、屋根だけでなくバルコニーやベランダの床の裏側の天井も「軒天」であり、時には「軒裏」といった呼ばれ方をすることも。

 

屋根や外壁のように目立たないため日常生活の中で目を向ける機会が少なく、それゆえに知らないうちに劣化症状が進んでしまいやすい箇所でもあります。

快適な住空間を維持するために重要な役割を担っている箇所ですので、軒天の劣化サインを見逃さずに、適切な時期にメンテナンスをおこなうことが必要なのです。

 

 

2.軒天にはどんな役割があるの?

軒天は、雨どいや雨戸・破風板などと同様に、付帯部分と呼ばれるパーツです。

 

 

雨風や紫外線から家を守る屋根や外壁と比べるとあまり目立たないため、「何のためにあるのかよく分からない」と感じる方も少なくないことでしょう。

そもそも、なぜ軒天が必要なのでしょうか?ここでは、軒天が担っている重要な役割を3つピックアップしてご紹介していきます

 

 

●外壁を雨から保護する

軒天は外壁よりも外に突き出るようにして設置されているため、外壁にあたる雨水を遮断することが可能です。

 

 

外壁に直接雨水が当たると塗料が剥がれたり、カビやコケが生えて腐食を起こしたりと耐久性に支障が出てしまいます。

軒天には外壁を雨水や強風のダメージから守り、長持ちさせるという役割があるのです。

 

 

裏を返せば、軒天のない住宅は外壁に直接雨や風が当たってしまうため、ダメージが蓄積されることに…。メンテナンスの時期や耐用年数を待たずして、補修やリフォーム工事が必要になってしまうでしょう。

 

 

また、軒天はいわば「緩衝材」のような機能もあるため、雨が窓や玄関の中に吹きこんでしまうのを防いでくれます。

雨の日に窓や玄関のドアを開け閉めしても、住居内に雨水が浸入しないのは、軒天があるからこそなのです。

 

 

●外壁を紫外線から保護する

気候 日光
雨水に加えて、紫外線も外壁を劣化させる原因のひとつ。長期間にわたって紫外線にさらされることで、塗装が劣化してしまうのです。

 

 

軒天は外壁に当たる紫外線を遮断してくれるため、紫外線による劣化防止につながります

 

 

また太陽光を遮る役割もあるため、日当たりがよく夏場には高温になりやすい住宅の場合、軒天によって暑さを和らげることもできるでしょう。

 

 

●デザイン性を高める

住宅の審美性を高める目的で軒天を設置することもあります。

 

 

というのも、軒天を設けていない住宅の場合、目を上に向けると屋根の天井裏が見えてしまい、デザイン性が低下してしまうからです。

軒天を設置すれば屋根の裏側をきれいにカバーできるので見栄えがよくなり、よりおしゃれで洗練された外観を実現できるでしょう。

 

 

●延焼を防ぐ

軒天には、火災の被害を抑えるという役割もあります。

 

軒天は外側に突き出る形で設置されているため、火災が発生した場合、屋根などに火が燃え移るのを防いでくれます

 

逆に言えば、軒天がなければ延焼を防ぎにくくなり、火災の被害がより大きなものになってしまいかねません。

万が一のことを考えると、軒天がない家よりも軒天がある家のほうが安心できると言えるでしょう。

 

 

 

3.軒天材の種類と特徴
軒天と一口に言ってもさまざまな種類があり、種類ごとに特徴やメリット・デメリットも異なります!

軒天材の主な種類は、以下の4つ。

 

●ベニヤ板

 

●ケイカル板

 

●スラグ石膏板

 

●フレキシブルボード

以下では、軒天材の種類別の特徴や長所・短所についてひとつずつ詳しく見ていきましょう

 

●ベニヤ板

ベニヤ板とは木製の合板で、看板を作ったりDIYをしたりする際によく用いられるため、何かと目に触れる機会が多い素材でもあります。

 

 

ベニヤ板を軒天材として使用する最大のメリットは、価格が安いということ

 

ホームセンターなどで500~1200円ほどで購入できるため、安さを重視する方におすすめです。

他方で、安いということはほかの素材に比べて機能性・耐久性が劣るということでもあります。雨水がしみこみやすく湿気に弱いため、カビやコケが生えたり経年劣化を起こしやすいのが難点です。

 

 

また、木製であるがゆえに防火性が低く、万が一火災が発生した時に延焼のリスクが高くなってしまうことも知っておきましょう。

メリットよりもデメリットのほうが大きいため、最近ではベニヤ板が積極的に用いられることは少なくなっています。

 

 

●ケイカル板

板
ケイカル板とは、珪藻土や水酸化カルシウムを水で混ぜて固化したボードのことです。ベニヤ板とは違って燃えない・腐らないという耐久性の高さが特徴的

 

 

他方で、衝撃には弱くて割れやすいというデメリットも併せ持っています。

 

なお、以前はアスベストを含むケイカル板も使用されていましたが、2000年代前半に製造・使用が全面禁止されたことによって、現在販売されているケイカル板はノンアスベストです。

気になる価格は650~1100円ほどですので、安価なベニヤ板とそこまで変わらないと言えるでしょう。

 

 

●スラグ石膏板

必要な素材を抽出しおわった後の鉱物の残り(スラグ)と石膏を混ぜ合わせて固めたものを、スラグ石膏版と呼びます。

 

ケイカル板と同じく、一般的な軒天材のひとつです。

スラグ石膏版は防火性・耐火性・断熱性に優れており、火災が発生したときに延焼を防いでくれるといったメリットがあります。

 

 

ただし、石膏は水がしみこみやすい性質をもっていることに注意が必要でしょう。雨水にさらされることでカビやコケが生えたり腐食を起こすなど、水に弱いというデメリットも…。

価格は1200~2200円前後で、ベニヤ板の約2倍ほどです。

 

 

●フレキシブルボード

フレキシブルボードとは、セメントと補強繊維からなる材料のこと。そのほかの軒天材と比べると強度が高く、反りなどのトラブルが起こりにくいのが魅力的です。

ほかにも耐久性が高く不燃性のためメリットの多い軒天材だと言えますが、機能性が優れている分、価格が高いのがデメリットです。

 

 

気になる価格は、1700~2400円ほど。「メンテナンスの手間がかからないものがいい」「長持ちする軒天材を選びたい」という方におすすめです。

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