ベランダ防水工事をお考えの方に向けて、
- 自分はベランダ防水工事をするべきか?
- ベランダ防水工事にはどんな種類があるか?
- 自分が選ぶべきベランダ防水工法はどれか?
- DIYで安く済ませられるか?
が分かる解説を行いました。
あなたに最適なベランダ防水工事方法を選ぶお手伝いになれば幸いです。
ベランダ防水とは?
ベランダ防水とは、ベランダの床を防水性のある素材で覆い、防水性を高める工事のことです。
一般的な家のベランダはコンクリートや木材でできており、そのままでは家に水が染み込むため、表面が防水層で覆われています。
ベランダ防水はなぜ必要?
ベランダ防水層は、年月とともに徐々に衰えていきます。
ベランダの防水性が衰えると、雨がベランダ本体のコンクリートや木に染み込んで、ベランダに接している壁や天井から雨漏りが発生してしまいます。
それを防ぐために、劣化がはじまる前に防水工事のやり直しを行う必要があるのです。
ベランダ防水工事には4種類ある
ベランダ防水工事には、大きく分けて以下の4つの種類があります
防水工事名 | 耐用年数 | 施工費用 |
---|---|---|
トップコートの塗り替え | 4~5年 | 3~5万円 |
FRP防水 | 10年 | 1万~1万4,000円/㎡ |
シート防水 | 13年 | 8,400~1万2,000円/㎡ |
ウレタン防水 | 10年 | 9,000~1万3,000円/㎡ |
「トップコート塗り替え」は、表面の軽微な傷みを整えるメンテナンス工事、「FRP防水」「シート防水」「ウレタン防水」は、本格的な防水層の形成工事となります。
今から、ベランダ防水の4つの工法について、それぞれの特徴を比べていきたいと思います。
「トップコート塗り替え」のメリット・デメリット
- メリット:費用が安い。DIYが可能
- デメリット:あくまで異常が起こる前のメンテナンス
- 施工費用:業者なら「3万円~5万円」、DIYなら「1万円~2万円」
トップコートとは?
ベランダの表面には、防水層をさらにコーティングする「トップコート」という防水材が塗られています。
普段目にする、グレーや緑の床面は、防水層そのものではなく、このトップコートなのです。
トップコートは年月とともに、雨風や紫外線で保護効果が薄まってくるので、内部の防水層が傷む前に塗り替え作業をすることが重要です。
目安としては約5年おき、どんなに長くても10年以内には塗り替えるのがよいでしょう。
トップコートの塗り替えのメリット
- DIYが可能
- 業者に頼んだ場合も費用が安い
トップコートは、DIYで塗りかえることができます。 その場合は塗料や道具を含めて1万円台でメンテナンスが可能です。
またトップコートの塗り替え費用は、業者に依頼した場合でも3~5万円が目安です(標準的な10㎡前後のベランダの場合)。
他の3種類の本格的なリフォーム工事に比べれば、半額~3分の1以下の費用しかかかりません。
「DIYでのトップコート塗り替え」について詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
トップコートの塗り替えのデリット
- 防水層自体は直らない
トップコートの塗り替えは、あくまで異常が起こる前のメンテナンス作業です。
ベランダ床にある軽い傷程度ならば問題ありませんが、目立つ剥がれや裂け目がある場合は解決になりません。 その理由は、内部の防水層ですでに劣化が進んでしまっている場合、表面のコーティングをしても劣化進行は止まらないからです。
「FRP防水」のメリット・デメリット
- メリット:衝撃や摩擦に強い、工期が短い
- デメリット:紫外線に弱い、広い面積には不向き
FRP防水とは?
FRPとは「繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)」の略称です。
FRPの外見は、白い繊維を織ったような形状です。
ベランダのFRP防水では、床面にシート状のFRPを敷き、さらに表面を樹脂で固めて防水層を形成します。
FRP防水の工事内容
ベランダ防水におけるFRP防水とは、木やコンクリートで作られたベランダの上にFRP製のシートを敷き、その上を樹脂(トップコート)で固める工法です。
FRP防水は、ベランダの軽さと強度の両立が重視される場合に向いています。
FRP防水のメリット
- 歩き回っても傷みにく
- 軽量で建物に負担をかけない
- 工期が短い(1~2日)
FRP防水は、固くて丈夫な仕上がりになるため、耐荷重性・耐摩擦性に優れています。
また、1平米あたり4kg前後と他の防水層に比べて軽量なのも特徴です。
そのため、古い住宅など重さに弱い設計の家にも向いています。
さらにFRP防水の工法は、乾燥を待つ工程が少ないため1~2日で防水工事が完了します。
FRP防水のデメリット
- メンテナンス頻度が多め
- 金属製のベランダには不向き
- 「広くて木製」のベランダには不向き
FRPは、他の防水層よりも紫外線に弱いのが弱点です。
そのため、紫外線からの防壁となるトップコートの維持が重要で、マメな塗り替えメンテナンスが欠かせません。
目安としては、最低でも5年に一度はトップコートを塗り替えるべきです。
またFRP防水層は、固くて丈夫なかわりに伸縮性がなく、床面に膨張があると比較的割れやすい素材です。
そのため、熱による伸縮が大きく、FRPとの接着も悪い金属の床面には施工できません。
今回はここまで解説していきました!次の投稿で続きを解説していきますので是非見てください!!